便秘の原因と改善方法
毎日ご飯を食べるのと、本来は毎日排便を行います。しかし、3日以上、中には1週間も排便がなかったり、残便感があったりする状況を便秘といいます。女性の3割程度は常に便秘に悩んでいるというアンケート結果もあります。
便秘が続くとお腹がぽっこり出てきて体型が変わったり、お腹が苦しくなる、また肌へのトラブルもおこりやすくなります。
今回は、便秘の原因とその改善方法について徹底的に調べました。
排便までのメカニズム
人が食べた食べ物は、その栄養を体内へ取り込むために咀嚼され細かくなり、唾液と混ざり、胃に辿り着きます。胃では3時間くらいかけて食べ物を胃酸でドロドロの状態にします。その後、十二指腸、小腸へと送られます。小腸は長い器官で約6メートルにもおよびます。小腸では約8時間程度かけて消化し栄養素が吸収されていきます。残りは大腸に送られて、大腸ではす10時間くらいかけて水分が吸収され、消化されなかった食物繊維や、腸内細菌、腸壁などから剥がれ落ちた細胞などが便として排出されます。
食べてから、体外に排出されるまでは24時間〜長いと72時間くらいかかると言われています。
便秘の原因は主に3つ
便秘の大きな原因は以下の3つです。
押し出す筋肉が弱っている
便を排出する際には腹筋の力が必要になります。腹筋が弱っていると、便を押し出す力が小さく、排便がしにくくなります。
腸の働きが弱い
腸の内部にはたくさんのとっきがあります。これは、表面積を大きくするという効果ととっきが動いて内容物を送り出すという効果があります。この運動のことを「ぜん動運動」といいます。その他にも腸がくびれる「分節運動」、じゃばらのような動きをする「振り子運動」などを行っています。
これらの運動は意識的に行っているわけではなく、自律神経が作用しています。腸の働きは副交感神経が優位な状態で活発になります。ストレスのかかることが多かったり、リラックスできない状態が続くと、副交感神経が働かずに腸の働きが弱まります。
腸内環境が悪い
腸の中には体に良い働きをする善玉菌と悪い働きをする悪玉菌がいます。善玉菌を増やして腸の環境を整えることで、腸内環境がよくなります。善玉菌を増やすためには、ヨーグルトやみそ、納豆などの発酵食品をとることがいいとされています。善玉菌の仲間である微生物が善玉菌を活性化させます。
善玉菌が活性化するためには、交感神経優位の状態ではいけません。リラックスして副交感神経優位の状態が必要です。また、適度な運動も腸の活性化に有効であると考えらています。
女性に便秘が多い理由
男性と女性を比べると女性の方が便秘に悩む人の割合が多いのですが、これには身体的な原因と社会的な原因があります。
筋力が弱い
排便の際には腹筋で大腸にある便を押し出す必要がありますが、この押し出す力が女性の方が弱いため便秘になりやすい原因となります。
女性ホルモンの影響
女性ホルモンにはエストロゲンとプロゲステロン(黄体ホルモン)の2つがあります。どちらも卵巣から分泌されます。黄体ホルモンは女性が妊娠する際に必要な働きをしますが、その作用の1つとして塩分や水分をより貯め込もうとするため便が固くなりやすくなります。また、流産しないように子宮筋の働きを抑える作用もしますが、これが腸にも影響し、腸が便を送り出すぜん動運動が低下します。
黄体ホルモンは排卵から1週間くらいで増え、月経に向けて低下していきますが、毎月便秘になるという方は、月経前になりやすいなどの傾向があれば黄体ホルモンの影響だと考えられます。
トイレ事情
女性は人前での恥ずかしや、トイレが混んでいるなどの事情により、外出時は排便を我慢したりしますが、これも便秘の原因となります。
便秘の改善のために
食事
野菜、きのこ、海藻、果物などの食物繊維を多く含む食品を接種することで腸内の老化下細胞などが食物繊維と一緒に便となります。便が固すぎる場合は、水分をとるように心がけましょう。以上は短期的にもできることです。
腸内環境を整えるためには、ヨーグルト、納豆、みそなどの発酵食品を接種し、善玉菌を育てていきます。これには1ヶ月くらいの期間が必要です。
運動
適度な運動を行うことで、腹筋が鍛えられて排便がしやすくなります。また、運動によるストレス発散により、就寝時に副交感神経が優位になり、腸の動きが活性化します。
マッサージ
お腹の上から腸をマッサージすることで、腸の動きが活発になります。おへその周りを円を描くように手のひらで軽くマッサージをします。強く行いすぎると危険です。
リラクゼーションサロン「NAGA(ナーガ)」では、カルサイネイザンという内蔵や生殖器周へんの施術を行っています。ハーブボールで内蔵を温め、リラックスしていただくことで、腸の動きが活性化します。便秘を長期的に改善したい場合は、ぜひお越しください。