【男女別】かかりやすい病気

男性と女性では身体のつくりや生殖機能が違うので、かかりやすい病気が異なります。

女性は閉経して女性ホルモンの分泌量が減ると、骨の形成よりも古い骨を壊してしまう(骨の吸収)ほうが進んでしまうため、骨粗しょう症になりやすいです。

また、男性に痛風の方が多い理由は、尿酸が女性ホルモンによって排泄を促されている性質があり、男性の場合は女性ホルモンが少なく、尿酸を排泄する量も少ないので尿酸値があがってしまいます。

閉経後の女性も、女性ホルモンの分泌量が減っているため痛風に注意が必要です。

今回はこういった"男女で違うかかりやすい病気"を何個かご紹介しますね。

男性に多い病気

ED(勃起不全)

EDとは、満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られない、または維持できない状態が持続または再発する事です。

重症、中等症あわせて推計約1130万人いるとされています。主にカウンセリングと薬物療法が中心になります。

EDの原因は主にふたつです。

①心因性(30代〜40代に多い)

→仕事や夫婦関係など日常生活におけるストレスや、精神的なストレスによってなるものです。性的な興奮がうまく神経に伝わらないためにEDが起こりやすくなります。

②器質性(50代以降に多い)

→動脈硬化や生活習慣病、1部の泌尿器系の病気など、臓器や器官の障害が関わります。血液の循環が悪くなるためEDが起こりやすくなります。

他にも両方の原因が合わさったもの、薬による影響もあります。

群発頭痛

日本には男女あわせて計約4000万人もの慢性頭痛患者がいるといわれています。

そのうち、男性の比率が圧倒的に多いのが、この群発頭痛です。20代〜40代に多く、原因には帯状疱疹ウイルスが関わる場合もあります。働き盛りの男性に多いのが特徴です。

対策としては、①アルコールを控える②血管の拡張に関係する場合が多いので、入浴などに気をつける等です。

前立腺肥大

前立腺肥大は男性特有の病気です。前立腺が肥大することで尿道が圧迫されて尿が出にくくなります。尿がためられなくなり頻尿や尿漏れなどが起きます。50代以降に発症しやすいです。詳しい説明はこちらの記事でも解説していますので是非チェックしてくださいね。

【頻尿】前立腺肥大と過活動膀胱ってなに?

この2つは膀胱蓄尿障害です! 膀胱蓄尿障害とは、少ない尿量でも尿意を感じてしまう症状のことです。  膀胱は骨盤内にある臓器です。必要なくなった老廃物や、余分な…

睡眠時無呼吸症候群

喉の上気道が塞がれ、睡眠時に10秒以上呼吸が止まったり呼吸が浅くなったりし、日中に強い眠気が発生します。

主な原因は肥満です。男性の場合は上半身や頭頸部(脳と目を除く首から上の領域)に脂肪がつきやすいため、なりやすいです。

痛風

最初に紹介したとおりこちらも男性がなりやすいです。尿酸が多いと血液中で結晶が生まれ身体中の関節が痛みます。かつてはプリン体の過剰摂取が原因とされていましたが、今では原因はそれだけではなく、暴飲暴食など不規則な生活も影響するといわれています。

尿路結石

尿の中のミネラル分が結晶化し、石のように固ります。場所ごとに腎臓結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石の4つに分類され、自然排出ができなければ結石を砕く手術が必要になります。

男性は他にもメタボリックシンドロームや、高血圧など様々な病気の引き金になりやすい症状が多いのも、男性の特徴になります。

女性に多い病気

大腸がん

がんの中で女性の死亡の方原因第1位が、大腸がんです。肛門からの出血や排便量が少なく、頻度が増すなどの症状が便秘やと似ているため、早期発見ができず悪化する場合があります。

冷え性や便秘などから、女性では切れ痔が多いのが特徴です。冷えや強いいきみなどによる、お尻まわりのうっ血がいぼ痔をつくることも。

膀胱炎

大腸菌など腸内細菌が尿道に入り、膀胱で増殖することで発症する病気です。

女性は男性に比べ尿道が短いため起こりやすいとされています。

排尿時の痛み、残尿感、尿が濁るなどがおもな症状で繰り返しなりやすいのが特徴です。

外反母趾

誤った靴選びなどにより足指が変形し、歩行に支障をきたす状態の事です。

強い痛みのほかに、巻き爪、陥入爪(かんにゅうそう)などをともなうこともあります。また、かかとが内側を向く外販扁平足を併発していることが圧倒的に多いです。

甲状腺機能異常

甲状腺ホルモンの分泌が低下し、むくみや全身のだるさなどが表れる甲状腺機能低下症、そして反対に、甲状腺ホルモンが過剰になり発汗、心拍数や血圧の上昇などが表れる甲状腺機能発進症(おもにバセドウ病)があります。

NASH(非アルコール性脂肪肝炎)

身体が小さいと肝臓も小さいことが多く、女性はアルコールが代謝されにくい。また女性ホルモンの分泌の低下が肝機能障害の進行を早めるため、閉経後の女性は男性よりも少量の飲酒で肝硬変になりやすいとされています。

骨粗しょう症

最初にご紹介したとおり、こちらもなりやすいとされています。骨粗しょう症とは骨密度が少なく骨がもろくなっている状態のことです。女性ホルモンの減少により骨量の低下が加速して、骨がもろくなります。

他にも女性は冷え性や便秘なども多いです。また、男性と同じく頭痛に悩む方も多くいらっしゃいます。